Q:整形外科と整骨院の違いって?
A:治療の内容が違います。
どちらも健康保険が効きますが、整形外科は医師の画像診断、検査、投薬などがメインになります。(理学療法士などによるリハビリがメインの整形外科もあります)
逆に整骨院はレントゲンや投薬が出来ないため、手で触り身体の状態を確認し、手で直接治療します。整骨院の治療は柔道整復術であり、もともとは日本古来からの「手当て」から始まっています。
Q:整体院やカイロプラクティックと整骨院の違いって?
A:国家資格の有無と保険適用の有無、発祥の違いがあります。
施術する内容は似ていますが、まず発祥の地が違います。
接骨院・整骨院・ほねつぎは日本古来から存在する日本独自の治療法です。
整体は中国で生まれた治療法で推掌といわれる徒手療法に含まれます。
カイロプラクティックは欧米で主に行われているアメリカ発祥の手技療法です。
そのため日本では、整骨院の資格である「柔道整復師」は決められた学校で3年間勉強し、かつ日本の国家試験に受からなければなりません。(日本では医師・柔道整復師以外の者による治療を目的とした整体・カイロは違法になります)
この国家試験は幅広い医療の知識が求められる科学試験と伝統の技術を習得しているか確認する実技試験があり、きちんと練習と勉強をしなければ受かりません。
また、中国では医師(西洋医学)とは別に中医師(中国伝統医師)という資格があり、5年間中国の大学で勉強し、かつ中国の国家試験に受からなければなりません。この中医師資格を取ると、中国で鍼灸・推掌・漢方・気功などによる治療ができるだけでなく注射や投薬もできるようになります。
ただし、日本ではこの資格は使えません。あくまでも中国国内のみになります。
カイロプラクティックは、アメリカでは4年間、ヨーロッパでは4~5年間、専門の大学で学んだ上で国家試験に受からなければなりません。その上、アメリカではカイロプラクティック大学に入るためにはほとんどが普通の大学を卒業していなくてはならず、飛び級せずに通常でいけば合計8年かかることになります。それだけするので、資格を取ったものはカイロプラクターではなく、ドクター・オブ・カイロプラクティックとなります。つまりカイロプラクティック医師です。そのため、レントゲンを撮れたり、一部の州では薬の処方ができると聞きます。
世界的に見れば一番多くの国に認められている資格はカイロプラクティックになるかもしれません。
しかし、やはりこの資格も日本では使えません。
この3つの資格は似た部分もありますが、発祥が違うため考え方や細かなところで違う部分も多く存在します。
一番大事なのは、日本の法律で医療行為と認められているのは整骨院の柔道整復師のみになります。
つまり、整体師やカイロプラクターは民間資格のため(民間資格さえ取っていない方も見受けられます)法律的には無資格者ということになるため、医療類似行為として保険の適用を受けられません。
この民間資格を取るための講習も数時間だけのものから数年のものまで様々です。
わすが数時間、数日、数ヶ月で民間資格を取った方がリラクゼーションではなく医療行為をするとすれば大変恐ろしいことだと思われる方もいらっしゃるでしょう。また、海外でその国の国家試験を取ったとしても、日本の資格にはならないので、日本では無資格者となり、もし何か問題が起こっても保証が受けられるかはわからず、不安に思うことも多いかと思います。
そのため、日本では無資格者による整体やカイロを使った医療行為は違法になりますので、十分に確認し、気を付けてください。(無資格者によるリラクゼーションを目的とした整体・カイロは違法ではありません)
もし整体やカイロプラクティックによる施術を希望の方は、医師や柔道整復師の資格を取って整体やカイロを行っている先生がいますから、是非そちらに行きましょう。
ちゃんと知識と技術の伴った治療を受けられたい方や、保険を使って安く治療を受けたい方、国家資格を持っている先生の治療を受けたい方は、接骨院・整骨院が専門的に治療できると思います。
身体の調子が悪い、痛いところを治したいという方は整骨院や病院、鍼灸院やあん摩マッサージ指圧治療院などに行き、身体が疲れているからリラクゼーションしたいような方は、整体やカイロプラクティック、エステ、クイックマッサージなどに行ってみてはいかがでしょう。
Q:クイックマッサージと整骨院の違いって?
A:整骨院は治療をするところです。
最近、マッサージ屋さんやクイックマッサージのお店が増えていますが、マッサージをするには資格が要ります。
この資格は、あん摩マッサージ指圧師という国家資格になりますが、ふつうのマッサージ屋さんには、この資格者はいないことが多いです。また、マッサージは基本的にはリラクゼーションのために行うものです。しかし整骨院は通常、リラクゼーションではなく、治療をするところです。治療に必要なマッサージはすることもありますが、目的が違います。